こんな本を読んだ

・『ナゲキバト』ナゲキバト(ラリー・バークダル/あすなろ書房
主人公はアイダホ州に住む9歳の少年ハニバル。事故で両親を亡くして、優しくて働き者の祖父ポップと一緒に暮らしている。何もないアメリカの片田舎でハニバルが体験する出会いと別れ、数々の事件。切なくて悲しくて温かい気持ちになるお話しです。
とても映画的な展開で、読んでいくうちに広い畑やのどかな田舎風景が目に浮かんでくる。私的にはポップのイメージがロバート・デュバルだな。
調べてみたら映画化はされていないみたい。絶対面白いと思うんだけどな〜。


・『翼はいつまでも』翼はいつまでも(川上健一/集英社
60年代の青森が舞台で、主人公は平凡な中3の男の子。憧れのクラスメイトとはまともに言葉を交わせず、野球部では球拾いの補欠要員だったが、ある夜米軍放送から流れてきたビートルズの「PLEASE PLEASE ME」が彼を変えた・・・。
この人からオススメと紹介されて読んでみた。
最初、「『青春デンデケデケデケ』じゃん」と思ったけど、大人と子供の間の苛立ちや焦り、憧れなんかがとてもリアルで、あぁ自分もこんなことがあったなと懐かしく切ない気持ちになった。特に後半の女の子とのやりとり。ほんの一言で自分や相手を変えることもできるんだなぁ。「ALL MY LOVING」には泣けましたよ…。


・『てん』てん( ピーター・レイノルズ、谷川俊太郎(訳)/あすなろ書房
お絵描きが大嫌いな女の子ワシテ。なんとか描いたちっぽけな「てん」ひとつを見て、先生がしたことは…。
あぁ、子供を見るということはこういうことなんだな。こんな人と出会えたらどんなにか幸せなことだろう。自分のしるしをつける勇気を与えること・持つことの大事さがよく分かる絵本。大人にもぜひぜひ読んで欲しい。