トータル・フィアーズ

(原題:The Sum of All Fears(=恐怖の総和)/02年・米)
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
出演:ベン・アフレックモーガン・フリーマンジェームズ・クロムウェルブリジット・モイナハンリーヴ・シュレイバー 、マイケル・バーン
スーパーボールのお祭り騒ぎに沸くボルチモアで、核爆弾が炸裂した。何万人もの命が失われる事態に、アメリカは高度の警戒態勢に入る。爆弾の出荷元は、チェチェンに対して毒ガス兵器による攻撃を行ったばかりのロシアだった。果たしてボルチモアの核爆発もロシアの仕業なのか…。(MOVIE WORLD
原作はトム・クランシーの小説ジャック・ライアンシリーズ。ハリウッド映画として見るのは面白い。第3次世界大戦に突入するかどうかの瀬戸際で、いかに回避するか。その攻防にはハラハラしたし、核爆弾がアメリカに持ち込まれるまでの話はしっかりした原作があるからこそのリアリティがあったけれど、実際非常事態の最中にスーパーボールを暢気に観戦したりしないし、核爆弾が国内で爆発したのにどのくらいの被害があったのか全く分からないし、爆心地近くにいてかすり傷だけで済んだり。熱くなってどなりまくる大統領とほんの数人のブレーンが世界の行方を決めてしまうのか…これが現実にもあるとすればかなりクレイジーな世界だな。これだけの被害が起こっても、何事もなかったかのようなニコニコエンディングもおかしい。実は目立ったジャック・ライアンよりも、スパイのクラークが実は一番のヒーローなような…彼主役に映画作れるかも。(笑)
そういった話はおいといて、おおざっぱに薄目で見れば楽しめると思います。ベン・アフレックの若返って現代風になったジャック・ライアンは人間味があってよかった。はまり役かも。この映画を見ていて、実はベンはとても好きなタイプだとようやく分かりました。今まで認めたくなかったのか…。(笑) モーガン・フリーマン、いい味出してます。意地悪で威圧感があるけれど人情味溢れる長官を好演していました。(でもなぜあそこで…。)
そうか、大統領はどっかで見たことがあるなと思っていたら、「ベイブ」のお父さんに「グリーン・マイル」の奥さんが末期ガンの上司か…。 彼女役は「アイ、ロボット」のブリジット・モイナハン。「アイ、ロボット」とは違ってセクシーでかわいい感じ。でも知的だからお医者さんがぴったりだった。
監督のフィル・アルデン・ロビンソンは「フィールド・オブ・ドリームス」「スニーカーズ」も監督してます。どっちも好きな映画だ。
トム・クランシーは読まず嫌いだったけど(ハリソン・フォードのジャック・ライアンは堅物すぎてどうも好きになれなかった)、今度原作を読んでみよう。
トム・クランシー作品 http://www.kyo-kan.net/clancy/
恐怖の総和〈上〉 (文春文庫)恐怖の総和〈下〉 (文春文庫)