ホワイトバンド・まとめ(長文です)

なぜ私は買ったのか

きっかけは、「あの白いリストバンドかわいいな」でした。
調べてみたら貧困根絶のためのキャンペーンバンドということを知り、さらに調べてみるとなんだか購入先で使用目的・用途が違うということを知りました。同じものを買うなら有効に使ってもらえる方がいい。色々と調べた結果、とあるNGO団体を選んで購入しました。

想像以上に大きな話題となり、TVや新聞、雑誌などで扱われ、コンビニでまで買えるようになって、あちこちで色んな反響が出てきました。無条件肯定派から無条件否定派まで様々な意見がありました。買わないという人の気持ちも分かるし、買った人の気持ちも(私もそうだから)もちろん分かります。みんなと話し合ったりするうちに、改めて色々なことを考えました。

まず、「ほっとけない世界のまずしさキャンペーン」に関してはNOです。
理由は、「ほっとけない」キャンペーンは、主催者はもちろん収益金や使用用途にはっきりしない曖昧な部分が多すぎます。公式HPは何度も追加訂正され、最初に私が見た時とかなり内容が変わっています。通販の送料は高すぎます。その他、疑問点・おかしいなと思う点を数えるとキリがありません。
そもそもホワイトバンド運動はGCAP(Global Call to Action Against Poverty)が提唱したもので、白いバンド(リストバンドでもヘアバンドでも指輪でも何でもいいから)を自由に自分たちで作り、そのバンドをすることで「貧困問題について考えている」意思表示をしよう、というものです。(http://www.whiteband.org/Lib/take_action/faq/en) 要は買わなくても参加できるのです。
ただし、提唱者GCAPは世界を貧困から救う様々な活動費に充てるため、キャンペーン賛同団体がホワイトバンドを作成販売することも可能としています。そのため、世界中で独自にメッセージを打ったオリジナルホワイトバンドが販売されています。その収益金の使い道に関してはそれぞれの団体がNGO団体などに募金したり、NGO団体活動費用にあてています。
「ほっとけない」が日本代表ではないし、この運動を始めた団体ではないのです。日本でも多数のNGO団体が賛同しています。賛同している多数のNGO団体はそれぞれに使用目的・用途が違います。
どうせ買うなら、どこにお金が流れているのか目的さえイマイチよく分からない「ほっとけない」から買うよりも、調べてみて賛同できる団体(日本の団体でなければ、海外の団体から購入することも考えていいと思います)から直接買えばいいのです。私みたいな「かわいいから欲しい」と思ったミーハーな人も、買う前にまずは調べよう。

そんなわけで、「ほっとけない」キャンペーン=ホワイトバンドキャンペーンではなく、それぞれを分けて考えてほしい。全てのホワイトバンドキャンペーンにNOを言う前に、これを機にNGO団体やその活動について知ることもいいことだと思いました。


PS:
身につけたいと思えるものをデザインし、それがみんなの話題を集めたという点ではシリコン製のホワイトバンドを作って成功だったと思います。赤い羽根では誰もが身につけたいとは思わないし、いらないものをみんなから集めたお金で作って捨てられるのも困る。「かっこいいから買った」がきっかけでもいいと思うのです。日常身につけるものからアートや音楽、イベントまで様々な形があると思いますが、貧困問題を始め色々な世界の問題を考える上でのとっかかりは、敷居が低いほど多くの関心を集められるんじゃないかと思います。普通の人に自分の時間や資財をなげうってまで活動することは至難の業ですから。ただし、それを利用して誰かにお金儲けされないよう、しっかりと情報を見極め、自分で判断することが大事なのではないでしょうか。「チャリティ商品や募金をすべてYES・NOで判断するということではなく、一つ一つじっくり考えよう」、今回のことはそう教えてくれたように思います。